横田 歴男 ( よこた れお ) です。
未だに一次審査通過より先の感動を知りません。
このページが人生うまれて初めてのブログ投稿になります。
その意味で『 チャレンジ チャレンジブログ 』なわけです。
初めてブログを書く人間にありがちな気合いの入れ過ぎにより、はてなブログのIDは
「 yahyahwarekosoha 」 だったりもします。
まるで、初めてイクサに飛びだす勇敢な武士のような気合です。
にも関わらず、若武者なのかと思えば最年長。
どうぞよろしくお願いします。
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さて、チャレンジブログには毎月「 お題 」が出るわけですが、今月のテーマは
『 宣伝会議賞スタートから約半月。 手応えはどうですか? 』 ということですので、
さっそく走り始めたいと思います。
課題が発表されて、新しいノートとペンを買ったひと、SKATを見直したひと、
商品を検索したひと、部屋のそうじを始めたひと、酒のツマミにして飲んだひと、
ペットに勝利を誓ったひと、などなど、いろいろな過ごし方があると思いますが、
僕の場合は「 一冊、読む 」でした。
鈴木康之さんの新しい著書 『 名作コピーの教え 』です。
それはまるで、470ページのボディコピーのよう!
目次につづく数ページを読んだだけで、いきなりノックアウトされました。
完全独学でコピーと付き合っている自分にとって、バイブルと呼べる大切な一冊に
なりました。
目次を過ぎると、いきなりこんな話題から始まります。
詩人のアンドレ・ブルトンが、街角に座る物乞いに贈った言葉の話です。
目の見えぬ物乞いは、首からこう書かれた板をぶら下げていました。
しかし、街ゆく人は誰もふり返らず、目の前の器にはいつもコインが数枚だけ。
そんな姿を見かねたブルトンは、「 板に書いてある言葉を変えてはどうか 」と語りかけます。言われるままブルトンの書いた新しい言葉を下げてみると、なんと、道ゆく人たちから温かい言葉をかけてもらえたり、器いっぱいのコインを恵んでもらえたりするようになったのです。 ブルトンはこう記したのでした。
これが、この本から食らった先制パンチです。いきなり強烈です。
ブルトンの言葉の力と、鈴木康之さんの美しく流れるような文章の力で、思わず、
幸せそうな顔をしたままマットに沈んでしまいました。
( つまり、買ってしまいました )
で、気持ちよくノックアウトされてしまった感動を胸に、そのまま大学の講義室へ
向かったあげく、どうしたのかといいますと‥‥
ブルトンの逸話を熱く語る!
建築デザインを専攻する学生に向けて「 言葉の力の話 」をした理由は、
世界中のどんな名建築も、言葉なくしては建てられないからです。
設計図面の半分は言葉で出来ています。いわゆる図だけで建つ建築はありません。
クライアントや現場の作業者に正確に伝わる言葉があって、初めて建設できます。
どんな素材で、どんな厚みで、どんな下地で、どんな仕上げで、どんな色なのか、
それらは全て「 単語 」としてではなく「 言葉 」として図面に書き込まれます。
言葉がヘタだと、ヘタな図面になってしまうというわけです。
「 キミ達はブルトンのように、人の心をグッと動かす言葉を図面に書いているか! 」
そう訴えたかったわけです。
おかげさまでこの日の学生は、目をキラッキラ輝かせながら話を聞いてくれました。
ブルトンの言葉を借りて語っただけなのに、反応がガラリと変わるんですね。
もう、ほんとうに脱帽です。
そんなふうに、言葉の力を味わえたり、味わってもらえたりした、半月でした。