第53回宣伝会議賞 チャレンジブログ(グランプリ受賞者輩出)

日本最大規模の公募広告賞「宣伝会議賞」に挑戦する応募者10人のブログ。同企画初となる、チャレンジブロガーからのグランプリ受賞者(今野さん)を輩出しました。

自分のコピーがつまらないのは

 今野です。今まで書いてきたコピーを見直すと、全く面白くないので困っていたのですが、先日ようやく原因が1つ分かりました。お前のことなど知ったことか、と言われればそれまでなのですが、それを言ったらこのブログサイト自体意味分かんない感じになるので、とりあえず書き留めて置こうと思います。

 

 僕は普段芸人をやっているのですが、先日あるライブのネタ見せがありました。ネタ見せとは、ネタを作家さんに披露した後にダメ出しをしてもらい、良いネタに改良しようという辛い時間のことです。
 
 そこで言われたのが…

 

 

「人物描写ばっかで、事件が全然起きないね」

 

でした。

 

 自尊心を保つために「確かにそうですね…」と応え、至らなかったなという表情を作っていたら、ぼんやりとコピーのことを思い出しました。

 

 家に帰って見返してみるとほとんどのコピーが、その商品の描写(状況説明、言い替え、比喩)に留まったものでした。それでは「へ~」くらいの感想しかありません。その言葉自体の鑑賞になってしまい、言葉の向う側にある商品に人が向かって行かないというか…人を動かすという、コピーの役割(?)を捨てているのと同じです。

 

 なるほど、だから自分のコピーは力が無くつまらないのだと納得しました。そこまで考えて昔そんな話を読んだことがあったな~と記憶を辿り、検索してみたら谷山雅計さんの『広告コピーってこう書くんだ!読本』(以下『読本』)がヒットしました。

 

 2年前、宣伝会議賞にチャレンジする前に読んだのですが、全く身についてなかったようです。年を重ねるにつけ自分の愚かさが身につまされますが、そんな新聞の投書のようなことをこぼしても仕方ありません。早速いつも行く図書館で(買うお金はないので)『読本』を開いてみると、まさに描写NO!という章立てが目に留まりました。

 

「描写」じゃない。「解決」なんだ。

 

 コピーライターのドラマがあったら、名セリフとして記憶されそうなほどの金言だな~と思いました。こういう風に抜き書きされるのは、本意ではないと思うのですが…

 

 先述したように商品を描写するようなコピーは人は動かせず、現状を変えようとする「解決」のコピーが人を動かすのでしょう。

 

 まあその詳細については各自お金を払って確認して下さい(僕のように図書館で借りて読むと、身につかず娯楽として読んでしまいがちなので)。

 


 今回のブログ、チャレンジブログの読者の方にとっては「知ってるわ!」「今さらかよ(失笑)」という内容だったと思います。ですが僕にとってはここ数日で一番スッキリした件なのでした。スッキリしただけで、良いコピーが書けていないことに変わりはありませんが。