いつもの駅のホームに、目の離せないポスターがありました。
「 不審物を見かけたら通報を ！ 」と訴える、警視庁のテロ対策広告です。
見る角度によって、アブナ～イ中身 が消えたり、浮かんだりする仕掛けでした。
駅の利用者の中には、これからデートに行くワクワク気分の人や、遊園地に向かうキラキラ笑顔の家族や、試合に出かけるドキドキ学生さんなども含まれるわけですから、ただいたずらに人の心を不安にさせるだけの広告は、どんなに重いテーマであっても許されないと思うのです。
その点このポスターは、見た人の気分を損なうことなく、テロ対策の重要性を伝えることに成功しているように見えました。
あかい袋の中身の バクダン には、ヤッターマンに登場するドクロベエ様の「 おしおきだべぇ～ 」 という声が聞こえてきそうなオチャメな雰囲気があります。
なので、見ていても暗い気持ちにならない。
悲しい気分にもならない。
テンションも下がらない。
それでいて「 不審物を見たら知らせなくちゃ 」という意識だけは心に根づきます。
こういう広告でいっぱいの街は、きっと楽しいだろうなあ、なんて空想しています。
