宣伝会議賞チャレンジブログをご覧の皆さま、こんばんは。今野和人と申します。普段はザ・フライというトリオの1人として芸人をやっている者です。ありがたいことに先日よりこちらでブログを書かせて頂いております。
毎月一度このサイトの担当者さんからお題が出るので、今回はそれに回答します。今月は『宣伝会議賞スタートから半月、手応えはどうですか?』というお題です。手応えは全くありません。でも、まだまだあきらめていません。
2年前宣伝会議賞に挑戦した際は、なかなか良いと思えるキャッチコピーが浮かばない時
「まあ、1年に1度の大会(宣伝会議風に言うとコンペティション)の時だけ頑張ってもしょうがないか」
と普段から努力してないと意味がないという、正論ですが割と後ろ向きなことを考えていたものでした。
今年はそんなことを思いません。そもそも最近はコピーに関わらず、何か成果を出せなかった時に「普段からもっと頑張らなきゃ…」と思うのを積極的に止めています。
20代の時は「自分がもっと頑張れば/自分のせいで/自分は何てダメな」と感傷を弄んでいられたのですが、30代になりその思春期臭い思考を捨てました。
気が滅入りますし、何より努力さえすれば出来るようになるという傲慢さの表れだと思うからです(いかにも漫画家の蛭子さんが言いそうなことで恐縮ですが…)。
ですから最近は無理をしない生き方を心がけています。
すると不思議、成果が出ない時は人のせいだと思えるようになりました。
つまり良いコピーが出ないのは僕の責任ではないのです。異論がある方いらっしゃると思うのですが、それを聞くことは僕の望みではありません。胸の奥に仕舞っといてください。
では僕が良質なコピーを書けないのは、具体的に誰のせいなのでしょうか?
僕は慢性的にお金がないので、図書館か100円でコーヒーを飲める優良店でコピーを考えることが多いです。ですからコピーが浮かばないのは、そこにいる誰かのせいであるとひとまず言えます。
じゃあ場所移したら?と呆れ顔で言われそうですが、どこであろうと僕は浮かばないので(もちろん僕のせいではありません)、それなら安くあがるほうが良いのです。ただ100円でコーヒーを飲ませる優良店について書くと削除される恐れがあるので、前者の公共施設を例にとります。
図書館で僕が良質なコピーを浮かばないのは、勉強を一緒にしているカップルのせいです。他にもいますが(席空いてるのに隣座ってくるおじさんなど)、彼らが一番厄介でこっちの集中力を根こそぎ持っていきます。
彼らは存在自体意味不明です。勉強は基本1人でするものですし、仮に片方は教えもう片方は教わるのだとしても、図書館は基本条項として静かにすることが定められているので言語を介してコミュニケーションを図ると他の利用者に迷惑です。
しかも見ていると片方は大体ケータイいじってます。勉強するという意志の片鱗さえありません。
それもそのはず。彼らは逃れがたく以下の経路を喜々として辿るからです。
「好きな子と図書館に行く」⇒「相手が気になって集中出来ない」⇒「喋れないという禁欲的空間が性欲亢進」⇒「帰ってエロいことする」
この鋼鉄の論理から逃れられた者は1人もいないそうです…
彼らはその親密なムードから他の利用者が近くにいると、こっちが邪魔な空気になります。先に座っていたのはこちらでも、です。ですからなるべく陰険な空気を出して、寄せ付けないように心掛けているのですが、それでも彼らは近くに座ってきます。
負けじとこちらもより凄惨な気配を出すのですが、そんな世界を2人の濃密な愛が明るく照らし出します。
そうするとこちらは光にやられた邪悪な魍魎のごとく消滅しそうになります。段々羨ましくなってきさえします。そのうち何だか気を遣ってしまい、席を離れます。見事、愛が憎しみに打ち勝った瞬間です。おめでとうございます。
お分かりいただけたでしょうか?だから僕は良いコピーが書けないのです。彼らの愛と性欲が育まれた一方、僕のコピーは萎みました。
提言します。彼らのような奇癖を持つ人々を収容する施設の建設が早急に求められます。ホテルと差別化してラブホがあるなら、図書館と差別化してラブライブラリーなるものがあってもいいのではないでしょうか?
ラブライブラリー…もう宣伝会議賞応募するの止めようかな、と思うくらいひどいネーミングが出てしまったので、今回はこの辺りで筆を措きたいと思います。どうやら人のせいにしすぎると、頭が悪くなるようです。